【U12スキルスクール】きっかけは人それぞれ:ep HARUTA

こんにちは。代表の谷村です。 U12の活動もだんだんと以前の形に戻りつつある印象を受けています。 新型コロナ以前は小学生もきっと毎日バスケットボールができることやたくさん練習試合ができていた当たり前の環境にありがたみを感じることはなかったと思います。スクール活動は、自分が所属しているチーム+αの練習環境として在り続けます。ですが、チーム活動がなくなってしまっていた環境に対して苦しい運営の中でもそのバリューは失われていなかったと感じています。
コロナ禍では
体育館練習ができていない日が続いていました。 接触の観点から外での活動を行っていた時期が長く在りました。 もちろん屋外コートを利用することがほとんどでしたが、できる練習は限られ、当初は個々で練習ができるドリブル練習がメインでした。 『できることをやっていこう』がスローガンでしたが、子どもたちのモチベーションの維持は非常に大変だったと思います。 共通の認識は、活動が再開したら強くなった自分でバスケをより楽しんでいくことでした。
クラブで目指していた当時の活動は、HCタニムラがYoutubeで発信していた言葉を実現することでした。
私は個人的に、ドリブル練習が大好きなのでとにかくボールをつきまくってきました。 子どもたちがその領域まで達しているかは分かりませんが、コロナをきっかけに一つ一つのドリブルの意識改革につながっていることは確かで苦しい状況の中で取り組んでいた活動の成果は非常に大きなものがありました。
当時は永遠に続く外練習・・・・ 選手たちは本当によく取り組みました。
新たな取り組み
コロナ禍でスクール活動を突き詰めた先にあったものが、コンディショニング及び強化トレーニングでした。限られた環境でできることを最大限に!とコーチ陣で考えた結果、いわゆる「操作」であったり、フィジカルコンタクトが発生したときのスキルを安定させること、動きそのものを見つめた先にあった活動でした。 バスケットボールは、年代にかかわらず高度な運動を求められたり、外部からの刺激や影響が大きいスポーツです。 スキルを身につけたところで発揮するシーンでは非常に多くの困難が待ち受けています。 困難を高いするためには別のアプローチが必要・・・ 体幹部の安定や柔軟性、バスケットボールから少し離れた運動から身につけるとにしました。
コンディショニングなどコートから離れた環境では、選手の資質が問われます。 好きなことから離れた状況で、自分の弱点に向き合うことは小学生には非常に難しい作業でしたが、見事にやってのけた選手たちは確かなものを身につけました。
コートに立っている選手はもはや別人だった
クラブ内でスクールに所属している選手を見る機会が、体育館活動の再開より増えました。 スキルコーチが、自粛明けから手塩にかけて大事に育成してくれた選手たちをコーチングする機会。 そこに立っていた選手たちはまるで別人かのような姿がありました。 特に印象に残ったのは、弊クラブU12、5年生のHARUTA選手。 5年生は基本的に優しく、のんびりした選手が多かった印象で、彼はひたむきさが持ち前でとても練習熱心な姿勢がありました。ボールを扱う技術は低学年の頃から眼を見張るものがありましたが、肝心な勝負に向かうプロセスで多くの課題がありました。 チャレンジより安定を目指すタイプで選手として決して悪くはないですが、DDMOを展開するガンガン系の弊クラブのスタイルではやはりもう少しアウトプットする機会が欲しかった・・・というのが印象でした。
ガンガン系の6年生の勢いに勝てないタイプの選手でした。
体育館活動が再開となり数日・・・。 トランジションOFメインの活動日に彼は完全に頭角を表していました。 技術的には縦の空間の利用する際のドリブル技術の向上が彼を後押ししているような感覚で、ガンガン仕掛けていく様子。早い展開の中でもルックアップをしてDFの悪い手さえしっかりと体で交わしていく姿、チャンスがあればリングまでアタックする判断力。全てはドリブルの余裕から生まれる一連のプレーです。
スキルを獲得することは、必ずしも選手をうまくするだけではないと感じさせてくれた一コマでした。スキルはOFに余裕を与え、バスケットにおいて一番重要な『判断』を可能にするものです。 スキルコーチングでクラブが大事にしていることは、『なぜスキルを突き詰めて向上させていくか』というポイントです。 『うまくなりたい』の一心でうちのスクールにきてくれる多くの選手は『どのようにうまくなるのか』というプロセスを理解していない選手がほとんどです。 (小学生でそのプロセスを身につけていたら・・・ぜひNBAを目指してください) 練習をすれば技術が身に付くということはわかっていますが、その技術をどのように発揮していくか、その技術が試合のどの場面で使えるか、など判断や応用について理解させ、身につけていくことが大切です。 そして何より、『きっかけを掴むためのスキル』として『心を育んでいくこと』が重要なのです。
心が技術を超える
今回はep HARUTAとして弊クラブの選手でもあり、スクール生でもある選手をピックアップしましたが、成長を遂げた選手はHARUTA選手だけではありません。 全ての選手が向上しています。ただし、向上した姿を必ずしも見せられるほどU12選手は完成していません。 HARUTA選手は活動の中で、生活の中で、『チェンジ』に値する何かのきっかけを掴んだだけなのです。 きっかけを掴んだ時にスキルがそのレベルに達していれば、選手は一皮剥けて強く、たくましくなります。
その瞬間のためにスキルスクールはあるのです。
心が技術を超えた瞬間に、選手の成長があります。
筆者 クラブ総代表 谷村 蓮
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クラブ情報
U12スキルアップスクール
https://www.pbc.hoope.biz/blank-1
PENGUINS BASKETBALL CLUB HP
上北沢PENGUINSミニバスケットボールクラブ(U12クラブ)
スキルアップスクールは、大会参加とは関係のない活動になるためチーム2重登録などのご心配がありません。どのチームに所属していても入会することができる「スクール」活動のなります。